倒立前転ができるようになりたい、教育実習直前の女子大生
愛知県知多市から来院された、できない倒立前転を指導しなければいけない体育教諭を目指す女子大生を治療しました。
間に合わない!教育実習は10日後!
10日後に迫った教育実習(体育)で、中学生に倒立前転を指導しなければいけません。
なのに、壁倒立すらできないので「助けてほしい!」とのご依頼で治療がスタートしました。
意外な治療依頼も全力で!
患者さんは過去に当院のバランス治療で「肩こり」「腰痛」を改善されていましたので、当院のバランス治療の内容は既知の方でした。
バランス治療は、全身の歪みを正し、本来のパフォーマンスを取り戻す治療ですので、「肩こり」や「腰痛」といった不調の治療だけでなく、運動のパフォーマンスUPも可能です。
ゴルフやランニングでなく、倒立前転には驚きましたが、同じ人間が行う運動には違いありません。
倒立前転ができるようになるかは分かりませんでしたが、何かお役に立てることは確信していたので、特殊なご依頼でしたがお引き受けしました。
倒立なんて無理!(症状)
倒立前転どころか、壁倒立すらできない状態でした。
患者さんの今現在の運動パフォーマンス(倒立)を知る(現状)
今の時点でどれくらい倒立前転ができないのか、まずは壁倒立をして頂きました。
壁倒立するために何度も脚を蹴り上げ試みますが、なかなか倒立にまで至りません。
画像 後ほど添付予定
5回目の蹴り上げでようやく踵が壁にまで達するも、写真撮影後程なくして左に倒れてしまいました。
ここでのキーワードは左に倒れるです。
後ほどこのキーワードが出てきます。
両手足の検査でクセ・歪みを発見!(検査)
バランス治療は治療を開始する前に、必ず肩関節、股関節、膝関節の動きの検査をし、患者さんに今現在どういう筋肉のクセがあるか(筋肉の左右差)、その筋肉のクセでどのような歪みが生まれているのかをチェックします。
今回のような運動パフォーマンスUP(倒立前転)目的でも、患者さんの全身の歪みをチェックします。
肩関節検査…左肩の方がよく挙がる
股関節検査…左股関節の方がよく広がる
膝関節検査…左膝関節の方が曲がりにくい→左側に体重を乗せるクセあり→立っている時に身体が左に倒れる
上記の検査結果から、患者さんの全身の筋肉のクセ・歪みのデータが得られます。
神経と筋肉の仕組みを知る
背骨は両手足の筋肉によって、4方向から支えられています。
テントを4方向からロープで均等に引っ張らないと、真ん中の支柱がまっすぐに立たないのと同じ原理です。
上記の検査で分かるように両手足に歪み・左右差があるということは、既に背骨がまっすぐでないことを表しています。
両手足の筋肉に信号を送っているのは、背骨から出る神経です。
筋肉の左右差・歪みがあり、背骨も歪んでいるということは、正しく神経の信号も送られないので、本来持ちうる運動パフォーマンスをフルに使えていないと推察できます。
正しく筋肉が動くためには背骨から正しく神経信号が流れなければなりません。
つまり、背骨がまっすぐである必要があります。
身体のクセ・歪みの治療
バランス治療の無痛の手技で、上記の筋肉の左右差を減らしていきます。
膝関節検査では、左右のどちらに重心があるか、日常的にどちらに体重をかけているかが分かります。
太ももの前の筋肉は主に体重を支える際に使われます。
触診でも左側の方が右側に比べ、硬く緊張しているのが分かりました。
膝関節検査結果でも左重心でしたので、重心が中心にくるように、緊張している左太ももの前の筋肉を緩める調整をすると、膝関節検査で左右の膝関節の曲がり具合がほぼ同じになりました。
その時に両腕を上げる肩関節検査も左右ほぼ同じになっていました。
バランス治療の特徴の一つですが、身体のどこかの歪みが正され左右が整うと、他の部分の歪みまで整ってきます。
あとは治療→検査→治療→検査を繰り返し、確実に左右対称の身体へと導いていきます。
治療が進むに連れて、更に全身の筋肉の左右差・歪みが減ってきました。
できた!!壁倒立も倒立前転も!!
初診の最後にもう一度、壁倒立をして頂きました。
画像 後ほど添付予定
治療前は5回挑戦してようやく踵が壁に着きましたが、今度は一発でまっすぐ壁倒立ができ、更に左に倒れることはありませんでした。
初回の治療のみで、壁倒立はクリアできました。
ちなみに倒立前転もスムーズではありませんが、何とかできるようになりました。
あとは倒立前転の指導、練習指示をして初回の治療を終えました。
その後の治療は5日後に一度の計2回です。
治療経過
1回目(初診)…
壁倒立もほぼ不可(倒立後左倒れ)
倒立前転不可
↓
壁倒立安定して可
倒立前転は何とか可
倒立前転指導、練習指示
2回目…
倒立前転の練習で、全身(特に背中)に筋肉痛
身体のクセパターンから見出したこの患者さん【オリジナルの倒立前転方法】を指導
現在は倒立前転目的ではなく、身体が不調にならぬよう定期的な来院をされています。
なぜ倒立ができるようになったのか?(考察)
今回の患者さんは
肩関節検査…左肩の方がよく挙がる
股関節検査…左股関節の方がよく広がる
膝関節検査…左膝関節の方が曲がりにくい→左側に体重を乗せるクセあり→立っている時に身体が左に倒れる
という筋肉のクセ・歪みがありました。
特に注目すべきは、左側の股間節が外に開きやすく、更に左側に体重を乗せるクセがある点です。(左開き左重心)
このクセは立っていようが、座っていようが、寝ていようが、倒立していようが、出るクセです。
初診時の壁倒立を確認した時に左側に傾いて倒れてしまったのは、このせいです。
バランス治療により身体の左右差が減ったため、倒立時に左に傾かなくなり、壁倒立も倒立前転も可能になったと考えられます。
ラクロスのディフェンス力も向上!
更に嬉しい報告が届きました。
患者さんは大学でラクロス部の主将をしているのですが、ディフェンス時に敵に左右どちらも抜かれなくなったそうです。
以前は左開き左重心のため、ディフェンス時に自分の左側を抜かれることが多くありました。
バランス治療後は重心が中心にくるため、左右どちらにも対応が早くできるようになったのです。
治療家の想い「何を良くするのも全身が大事!」
無痛のバランス治療で筋肉の左右差・クセを減らすことが、不調やスポーツパフォーマンス低下の根本原因である身体の歪みを治すことに繋がります。
つまり、肩こりであろうが、腰痛であろうが、スポーツでの故障やパフォーマンス低下であろうが、全身の歪みを改善しなければ根本的には良くなりません。
今回の症例は少し特殊でしたが、全身の歪みにフォーカスし歪みの治療をしたことにより、ご依頼にお答えできました。
不調とは、デスクワークや仕事・運動時の身体の使い方が良くないために身体全体が歪み招いた結果でしかありません。
全身の一部分である首肩だけを揉んでストレッチしても、肩こりは根本解決にはなりませんし、運動指導だけでは、なかなか倒立前転ができるようにはないません。
負担を与えている全身の歪みをしっかりチェックし、修正しなければいけません。
バランス治療はその全身修正に特化した治療技術です。
改善しなかった痛み・苦しみも、無痛整体バランス治療なら、可能性と未来があります。
どうぞ、お気軽にご相談ください。