みんなの体バランス

体の痛みや悩み、バランスで解決してみました。

腰と股関節の痛みと足の痺れにお困りの、過去に腰椎椎間板ヘルニアと診断を受けた50代女性に施術しました

大阪市城東区 50代女性

 

平成29年 4月から、右腰と股関節に痛みが発生し、左のお尻から太もも、ふくらはぎ、足の親指まで常にしびれがある。

とのことで来院されました。

 

学生時代には部活動でバレーボールをしており、当時も腰痛を経験されたようで、病院にて腰椎椎間板ヘルニアと診断を受けた受けられたそうです。

手術はせず、さまざまな整体や治療院で施術を受けて凌いでこられたそうです。

現在も、バレーボールは意欲的に活動されているとのこと。痛みをごまかしながら練習を続けていたが、特に腰の痛みが強くなった4月からは練習は全くされていないと言うことでした。

お仕事は、屈む姿勢が多く苦労されているそうです。

 

バランスのチェック

施術するにあたり、腕や脚の筋肉群が左右ともに働けているのか確認します。

バランス療法は、他動的に手足の関節の動きを検査し、それに基づき施術を行います。

痛みなく動くから正常、関節が固く可動域が小さいから異常。という判断ではなく、左右の動きに違いが生じている状態が異常であると判断します。

世間では、関節や筋肉が柔らかければ良い。と認識されがちですが我々は違った解釈を取ります。左右を比較し、関節の柔らかい側は”緩い”と表現します。

 

バランス療法が目的は、左右対称性に筋肉が働くように整えること。バランスの良い状態は、全身が調和した状態です。

左右の筋肉が左右対称性に働いている状態は、全身が調和のとれた状態です。

全身が調和のとれた状態とは、体の中心軸が安定し、生理的/解剖的に正しく働く環境です。

正しく働くということは、基準ができるということです。基準ができることで過緊張/過弛緩の判別がつくようになるわけですから、バランスの整った状態を維持することにより、今までかけ続けていた体の負担に気付くことができ、それを良いに戻すことができるのです。つまり恒常性を得ることができるのです。

バランス療法は、左右の筋肉を等しく働かせることで、人として最も理想な環境に整えることを目的としています。

 

左肩が、右肩に比べて上がらない

肩関節の可動性のチェックを行います。

仰向けの姿勢にて、バンザイの姿勢をとり左右差があるのか比較します。

左肩が右肩に比べて上がりません。さらに肩の後ろ側に痛みも伴いました。

 

右の股関節が、左より開きにくい

股関節の可動性の確認をを行います。

仰向けの姿勢にて、左右交互に股関節の開き方を確認します。

右の股関節は開きにくく、痛みも伴いました。

 

左膝が、右膝に比べて曲がりにくい

うつ伏せの姿勢で、両膝を同時に曲げ、差があるのかを比較します。

左膝が右膝に比べて曲がりにくく、曲げていく途中で腰に痛みがおこりました。

 

この方の怪我した歴史を聞いていると、右の股関節が脱臼したまま出生され、約半年ほど通院していたそうです。

加えて、5才くらいまで肩が脱臼しやすかったそうです。とくに右側が多かったとのことです。

現在では、脱臼することはないものの、お話を聞くにあたり、右半身の関節を支持する機能が弱かったのだと感じました。

 

初回(6月22日)の施術により、右股関節の動きがよくなり、腰の痛みは違和感へと改善しました。

バランス療法は、全身の筋肉を左右で等しく働かせることで、手足を含む体全体を調和させることを目的としています。

例えば、肩関節の可動性が左右で等しくなると、膝、股関節の可動性も等しく揃うという特性があります。逆もしかりです。膝の動きがそろうと、肩や股関節も揃っていきます。体はリンクしているのです。

ですので、わざわざ痛みのある個所からは施術を行いません。

この方は、右肩と右の股関節を動かすと痛みが出てくるので、まずは痛みのない個所から施術を行いました。

膝を動かす筋肉を調整し、膝の動きが先ほどに比べ左右揃っていることを確認したので、肩のチェックを行います。初見に比べ、痛みがやや軽減し可動性が上がったのが確認できました。

施術を進めていくうちに、寝返りのスピードがどんどん良くなるのが確認できました。患者様も腰の痛みが改善されていることに気付いていただけているようでした。そして右股関節や右肩関節が動かされても痛みが出にくくなってきたので、施術を行いました。

 

最終的に、

右肩は人に動かされてもさほど痛みは出なくなりました。

右の股関節の可動域は違和感を残すものの、大きく改善され、お尻から脚にかけて出ていた痺れは、かなり範囲が狭くなりお尻と脚の付け根くらいに収まりました。

腰のほうは、起き上がりや体をひねる動作に違和感を残す程度に収まりました。

 

初回の施術はこれで終了し、バランスを整えるようなメンテナンス方法や仕事動作においてのアドバイスなどをさせていただき終了しました。

 

2、3回目(6月23日、30日)の施術により、腰の違和感、股関節の痛み脚の痺れ感は消失しました。

お仕事が、かがむ作業が多いということで、かなり症状が出てきているのではないかと心配していましたが、痺れは前回施術の終了したときと同じような範囲で収まっておりました。

腰、股関節は、若干痛みがぶり返していましたが、当時ほど痛くはないようでした。

 

2回にわたり施術を行い、腰の違和感、股関節の痛み、脚の痺れは消失いたしました。

肩に関しては、自身で動かしても痛みは無くなりましたが、抵抗を加えると少し不安感がありました。

 

この3回の施術で、かなり動けるようになったので練習に復帰してみる。ということでした。

この方は、歩行時に足を地面に擦る癖があったため、運動指導を行いました。

 

4回目(7月5日)の施術。バレーボールの練習再開により症状が再発。

7月2日に、バレーボールの練習を再開することが出来ました。ご本人も、満足に動くことはできなかったものの、練習ができたとお喜びでした。

 

そして、やはり今まで安静していた状態から大きい動きを行いましたので、右肩、右股関節、腰に症状が現れてきました。

ただ、痺れのほうはお尻に違和感を残す程度で済むようでした。

 

幼いころ、右肩、右股関節の脱臼されていますが、その関節の不安定さを反対側がいままでかばって支え続けてきたような癖があるので、右半身の関節が締まって安定するように、反対側は左半身をかばわなくても良い環境になるよう施術を引き続き行いました。

 

5~8回(7月6日~25日)の施術。症状の再発と緩解を繰り返すものの、徐々に激しい練習ができるようになってきた。

体がバランスの良い状態に慣れてきて、日常生活にはさほど支障は出なくなってきたものの、バレーボールの練習をすると、若干症状がぶり返すようです。

ご本人はかなりストイックな方なので、動けるとどんどん練習がハードになっていくようです。

ただ、症状が若干ぶり返したとしても、しっかり動けることがうれしいともおっしゃっていました。スポーツをしていると、四六時中無症状であるという環境は得ることが困難でしょうが、定期的なケアにより、よほど大きな外傷がない限り、長く充実してバレーボールを続けられるのではないかと思います。

この症例を投稿した人

あさひバランス治療院

大阪府大阪市都島区東野田町4丁目2−23バイエル都島304

杉田 浩一
Kouichi Sugita

杉田 浩一
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