みんなの体バランス

体の痛みや悩み、バランスで解決してみました。

原因不明の腹痛でお困りの、40代女性に施術しました。

2021.04.14 記

この2年ほど、腰痛と腹痛に悩まされていた方の症例報告です。

過去に2回、出産時に帝王切開されています。

2回目の出産以降から体調がすぐれない日が多くなり、過去、病院受診するも腹痛の原因がわからないとのこと。日ごろ痛み止めを服用して凌いでいたようです。

体の歪みを改善し、体の働きを整えることで、腹痛と腰痛が改善されましたので記載いたします。

 


 

大阪市在住 40代女性 事務職

腰の痛みや腹痛がお悩みで来院。

お腹や腰はすっきりすることはなく、いつも重たい感じだそうです。それがしばしば強い痛みに変わるらしく、ひとたび発症すると寝ても覚めても数週間症状が続くようです。

 

病院に受診するも悪いところは無いといわれ、どうしようもなく消炎鎮痛の内服薬をほぼ毎日服用するような生活を送っておられていたようです。

過去に2回、出産で帝王切開を経験されています。2度目の出産から体調がすぐれない日々が増えてきたようで、1度目では大したことがなかったそうです。

お仕事がデスクワークということもあり、肩のコリ、首のコリでもお悩みということでした。

 

姿勢/動作のチェック

横から見た立ち姿はやや猫背気味で、頭が肩の位置に比べやや前に突出しており、世間でいうストレートネックのような状態でした。

日ごろ事務仕事に加えて、スマートフォンを見ることも多いということで、そのような生活スタイルも影響しているような感じでした。

過去の帝王切開により、お腹を縫合しているため体幹が縫合部位に引っ張られていることも一つの要因であると思われます。

 

患者さんご自身に動いていただき、動作の確認を行いました

首を左にひねるときに左の首と左の背中に違和感が生じました。

体を右にひねるときに腰に抵抗感がありました。

 

 

バランスのチェック

施術するにあたり、腕や脚の筋肉群が左右ともに働けているのか確認します。

バランス療法は、他動的に手足の関節の動きを検査し、それに基づき施術を行います。

痛みなく動くから正常、関節が固く可動域が小さいから異常。という判断ではなく、他動的に動かされたときに、左右の可動性に違いが存在している状態が異常であると判断します。

世間では、関節や筋肉が柔らかければ良い。と認識されがちですが我々は違った解釈を取ります。左右を比較し、関節の柔らかい側は”緩い”と表現します。

 

左肩が、右肩に比べて上がらない

肩関節の可動性のチェックを行います。仰向けの姿勢にて、バンザイの姿勢をとり左右差があるのか比較します。

痛みはありませんが、左肩が右肩に比べて上がらないことが確認できました。

左の股関節が、右より開きにくい

股関節の可動性の確認を行います。仰向けの姿勢にて、左右交互に股関節の開き方を確認します。

左の股関節は開きにくく、開くことで脚の付け根の鼠径部(ソケイブ)に違和感がありました。

左膝が、右膝に比べて曲がりにくい

うつ伏せの姿勢で、両膝を同時に曲げ、差があるのかを比較します。

左膝が右膝に比べて曲がりにくいことが確認できました。

 

 

筋肉を左右対称性に機能させ、全身を調和のとれた状態にする。

左右の筋肉が左右対称性に働いている状態は、骨格が左右等しく支えられている状態であり、全身の調和のがとれている状態です。

全身が調和のとれた状態とは、体の中心軸が安定し、生理的/解剖的に正しく働く環境です。

正しく働いているということは、基準ができるということです。過緊張/過弛緩の判別がつくようになるわけですから、今まで無意識のうちにかけ続けていた体の負担に気付くことができ、それを良いに戻すことができるのです。

つまり善し悪しの判別がつくようになり体を良い状態に戻す機能を得ることができるのです。

バランス療法は、左右の筋肉を等しく働かせることで、人として最も理想な環境に整えることを目的としています。

 

 

初回の施術で、首や捻っても違和感が無くなり、腰の違和感が軽減しました。次回来院までに気を付けてほしいことをお伝えしました。

この療法は、手に施術を行うと下半身の環境も変化する。という特性があります。逆もしかりです。下半身の調整を行うと、上半身のバランスもよくなってきます。

ですので、わざわざ痛いところや違和感のある個所から施術を始めなくても良い。という利点があります。

この方は左の股関節を他動的に動かした際に動きが固く違和感が生じていましたので、上半身の施術から行いました。

手の可動域が揃ってきたため、左右の股関節の可動域を確認しました。左股関節を開いたときに可動性と違和感が大きく改善されているここが、お互いに確認できました。

手足の左右差が等しく揃ってきましたので、立っていただき首と体を捻り、始めにあった違和感がどうなっているか確認していただきました。すると首の動きは改善され違和感は無くなっていたようです。体を捻った際、若干の右腰の違和感を残しましたが改善されていることが確認できました。

ここで施術を終了しました。

 

お仕事がデスクワークということでしたので、次回来院までに行ってほしい、座り方をアドバイスを行いました。

主にポイントは3つ、

・イスには浅く座ること(座面に太ももの裏側があまり触れないように)

・膝より股関節が高い位置にあるようにイスの高さを調節する

・おへそが後ろに下がらないようにする

肩こりは、姿勢によっても大幅に軽減することができます。

猫背姿勢になることで、肩が引きあがり頭が前に突っ込むようになります。この姿勢が首や肩に過度な筋緊張を誘発させるので、肩こりや首コリの要因となります。

 

バランスをよくする施術もとても大事ですが、日ごろの私生活で体を歪ませたり、凝り感を作ってしまう要素を減らしていくのも重要です。

 

2回目の施術。以前より肩こりはマシになり、腰、お腹の痛みは軽減された。

10日後、2回目の来院。

座り方を変えると、以前に比べて肩や腰、お腹が少し楽になったとご報告を受けました。

左の股関節の動きも以前より良くなっていました。動かされても嫌な感じは無いという事で、以前は控えていた左股関節の調整もしっかり行いました。

 

 

3回目、4回目の施術後、1度腹痛が出たが3日ほどで収まった。

9日後に3回目、さらにその15日後に4回目の来院。

 

その間に1度、腹痛が起きたようですが、3日ほどで消失したそうです。

今までは1度腹痛が起きると、数週間は寝ても覚めてもずっと痛かったのに、こんなに早く治まってビックリしたと、改善の効果を喜んでいただけました。

 

また、プライベートで長距離を歩いた後、右のお尻に筋肉痛のような痛みが起きたということでした。

今までお尻の方には、痛みはなかったということですが、バランスが良くなってきたことで、今まで使えてなかった筋肉がしっかり働いてきた証拠ではないかと思います。

 

5回目 腰痛、腹痛は治まり、痛み止めを服用しなくても良くなった。

前回から32日後に来院。

前回施術日から25日後に、お腹のモヤモヤした違和感が出たが、すぐに治まったようです。

そして腰の痛みは発症することなく、快適な生活を過ごすことができていると、ご報告受けました。

日頃、ラムネのように服用していた痛み止めを飲まなくても、良い状態を維持できているようでした。

 

また、事務職というお仕事柄、どうしても肩や首のコリ感は出るものの、どうしようもないレベルではなく、休息をとると改善されるようです。

 

まとめ

約3ヶ月に渡り、5回の施術を行いました。

左右の筋肉の働き、緊張のレベルを等しくさせることにより、今までお悩みであった症状が改善されました。

途中、一時的に新たな箇所に痛みが発現しましたが、これは、日頃使われていない筋肉が使えるようになってきたため発生したものと考えています。

使い方が今までと変わってくるので、体の負担のかかり方も当然変わってきます。

バランスを整えることで、痛みの場所が変化した、筋肉痛が出てきたということは、しばしば起こる現象で、体が改善方向に向かってきた証拠であると捉えています。

 

今回、椅子に座る姿勢をアドバイスしました。体が良くなるためには、体をマイナスに働かせる要素を減らしていかなければなりません。

今まで、肩や背中に負担をかけ、呼吸のしづらい座り肩をされていたので、楽に作業のできるようお伝えしました。

皆様の日常生活による癖のなかには、体を歪ませる動作が数多くあります。それに気づいて改善すること、いかに負担をかけないように、からだの使い方を修正することが、体を良い方向に向かせるにはとても重要なことです。

 

そして、最もお伝えしたいことは、症状に対してアプローチをしていないということ。

胃や腸などの内臓や、腰に対して直接揉んだり引き伸ばしたりしたわけでなく、本症状の改善は、左右の筋肉の働きを整えただけです。

 

左右の働きが等しくなり、全身が調和のとれた状態は、全身の神経が正しく働いている状態です。正しく働いているから、他動的に手足を動かされても揃うのです。

神経は、全身の筋肉の働きをコントロールしています。

そして、内臓も筋肉で構成されています。

神経が正しく機能することで、内臓も正しく働くようになり、腹痛が改善されたと考えています。

 

※この症例はすべての方への効果、効能を保証するものではありません。

この症例を投稿した人

あさひバランス治療院

大阪府大阪市都島区東野田町4丁目2−23バイエル都島304

杉田 浩一
Kouichi Sugita

杉田 浩一
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