事故により首・背中・左膝の痛みに悩む70代女性
大阪府東大阪市で事故により首・背中・左膝に痛みを訴える70代の女性を施術しました。
続けざまの事故であちこち痛みが…
自転車で左側に転倒し、腰と左の太ももを打撲。左脚、特に膝が痛く正座ができなくなり、歩くのもつらくなったそうです。
それから10日後、今度は自動車の助手席に乗っていた際に追突され、首と背中に鈍痛が出て首を動かしたり手を挙げたりするのがつらいとのことでした。
揉むと痛みが増すことも
整骨院や整形外科で治療しているが、あまり症状に変化は感じていないとのことで、首などはマッサージしてもらった後、つらさが増す感じもあるとのことでした。
体の状態確認
最初の施術の機会は、事故から1ヶ月後だったのですが、歩くことに不安があるためウォーキングポールを2本使って来院され、歩幅も左右でバラバラでした。左膝は屈曲伸展共に痛みによる動きの制限があり、首や両腕をご自身で動かしてもらうと、特に右の首や右の背中に痛みやつっぱりが出るそうです。うつ伏せで軽く背中に触れてみると、それだけで痛みがあるとのことで、実際に背骨の両側の筋肉は過度に緊張しているようでした。
バランス検査
バランス治療では、動きの大きな関節(肩関節・股関節・膝関節)を脱力させた状態での動きの左右差を揃えるため、その左右差を把握する検査が重要になります。しかし、痛みで緊張が出てしまい検査がよく分かりませんでした。
施術
全身を揃えるのがバランス治療の目的になります。左右差の少ない本来の良い状態にする事で、体の不調が改善されることが実に多いのです。リラックスした状態でないと体に良い刺激になりにくいため、比較的痛みの少ないところから施術していきました。施術しながら動きの変化や痛みの変化を確認し、検査の分からなかった部分を埋めていきました。検査がはっきりすればその左右差を揃えるよう体に良い刺激を重ね全身を揃えていきます。検査でその都度状態を確認できるのがバランス治療の大きな利点です。
経過
初回施術後は膝の状態はあまり改善はみられませんでしたが、首・肩を動かした時の背中の痛みが軽減したとのことでした。
その後、週2~3回のペースで施術を行い、4回目からは施術後には首や背中の痛みはなくなるようになりました。左膝も痛みは出るものの、徐々に動かせる範囲は広くなってきており、施術後ウォーキングポールを忘れかけることもありました。
現在は施術を始めて4週間ほどになりますが、ウォーキングポールを持たず来院されています。
考察
今回は痛みにより体のバランスの状態がわかりにくく、手探りでの施術になりましたが、その過程で直接患部に触らずに体の変化を認識していただけたこと、多少なりとも改善がみられたことで、この治療に対する安心感、期待感を持っていただけたことがその後の施術に繋がったのだと感じました。継続して施術できたことで徐々にですが症状も改善してきていますので、再び以前のように正座も可能になるのではないかと考えています。