上半身がムズムズする。13才の男の子。
大阪市鶴見区、13才の男の子。
常に上半身が重だるく、特に胸やお腹辺りがムズムズするという事で来院されました。
症状は10才の頃からで、
夕方になると、服を脱ぎたくなるほど辛いとのこと。
パッと見て分かる猫背
過去には水泳を、今では空手を習っているそうですが、スマートフォンをよく使うためか、前屈みの姿勢が定着し、常に猫背でありました。
座った姿勢で胸を張ってもらいますが、背中のハリが強く、維持できません。
加えて、深呼吸をしてもらっても、しっかり息を吸うことができません。
体のバランスをチェック
仰向けの姿勢で、バンザイの姿勢をすると、左肩は、右肩に比べて満足に伸びません。
しかも痛みも伴うということ、これは本人も自覚していなかったようでした。
うつ伏せの姿勢で両膝を曲げてみると、左膝に比べて、右膝の方は満足に曲がりませんでした。
ムズムズがなくなり、生活が楽に。
まず、下半身から施術を始めました。
男の子本人に、
両方の膝の曲がり方が異なることを自覚してもらい、手技を施しました。
先程よりも右膝はよく曲がり、それも本人はわかっていただけた様子。
次に肩の伸び具合を確認。
下半身の施術をする前とした後では、明らかに左肩は伸びているが、それでも伸びきらない状態で、痛みもありました。
手に対して施術を行うと、さっきよりも伸びるようになりました。
さらに、いくつか手や、足、腰回りに手技を施しました。
結果、両膝は綺麗に曲がり、両肩もしっかり伸びるようになりました。
体が左右のバランスよくなったので、体調はどうか尋ねると、ムズムズは今のところ収まっているということです。
左肩の痛みは消失したものの、
残念ながら、だるさというか、違和感が残りました。
今回は、これで一旦終了し、次回も通院するようにお話ししました。
その後
治療のした2週間後に再来院されました。
痛みや、だるさのあった左肩の症状はなくなったそうで、上半身のムズムズも再発していないようでした、
しかし、首周りのハリや、痛みが気になってきたということです。
継続して治療すれば、
いま、抱えてある症状も消えてくれらのではないかと期待します。
考察
姿勢悪によって、
背骨や骨盤の位置が崩れ、肩甲骨の左右の高さにも違いが生じたため、肋骨の動きが悪くなり、呼吸がしづらくなっていたと考えられます。
呼吸が満足にできなくなると、自律神経(交感神経と副交感神経)のコントロールができなくなります。
緊張したり、イライラしたときなど、背中や肩にザワザワ、ムズムズといった症状を感じた人は多くいるかと思いますが、
体毛を逆立てる筋肉が緊張して皮膚の感覚が敏感になってしまう。あるいは、背中周囲の筋肉が過度に緊張したため、皮膚の突っ張り感がそう感じさせるのだと考えます。
毛を逆立てる。筋肉が緊張する。
どちらも、交感神経がその働きを担っています。
今回の症例では、
自律神経の乱れや、上半身の筋肉の過度な緊張により、感情の起伏の関係無しに、上半身の感覚に異常が生じたのではないかと考えます。